「自信」についてちょっと思ったこと

よく、「自分に自信がない」という言葉を目にする。耳にもする。自分からも聞く。

 

 

で、よくある啓発本の帯なんかに、「この本を読んで、自分に自信が持てました!」「こんな自分でも生きてていいんだと思えました。」なんて書いてある。

 

啓発本をバカにしたいとかそういうわけではなく、(むしろその目的でよく読む)

なにか根本的におかしくないか?と疑問に思った。

 

 

そもそも、「自信」ってなんだろう。

 

  1. [名](スル)自分で自分の能力や価値などを信じること。自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わないこと。「―を失う」「―満々」
「悉 (ことごと) く粋を尽くしていると―している」〈漱石虞美人草

 

だそうだ。ようするに、「自分を信じること」。自分で自分を信じる、ということだ。

つまり、自分を客体化して、その自分を信じるということだと思う。

 

 

 

ここで視点を変えて。

 

じゃあ、他人だったらどうだろう。どんな人を信じる?

僕が信頼を置いているのは、親しい友人、家族。

 

 

じゃあなんで信じるのか?

これまでの積み重ねだ。他愛もないことから大切なことまで、いろいろ話しあった。自分が辛い時にはそばにいてくれた。励ましてくれた。

要するに、これまでその人が自分に対してしてくれたことの分、その人への信頼がある。

 

 

話を啓発本に戻す。「友達を大切にする本」「友達のことをもっと知る本」「友達のために何ができるか」といった本を友人が読んでいたからといって、その友人を信じることができるだろうか。できないだろう。

 

 

「自信」は、主観の自分が客観の自分を見て、信じられる、ということだ。

この客観の自分、というのは「他人」と置き換えられるのではないか。

 

そうなると、「啓発本」を読んで自信がつきました、というのは、何か根底から違うものがあるのではないかと思う。

 

 

要するに、自信をつけたいなら、「自分」に対して「何かしらの行動を積み重ねる」しかないのではないか、ということ。